院長挨拶
開院のご挨拶
渡辺雅子
このたび、てんかんの専門診療を行うために「新宿神経クリニック」を開きました。クリニックを代表して御挨拶を申し上げます。
私は、医学部を卒業後精神科医師として8年間勉強をして、その後静岡てんかん・神経医療センターに21年間、
国立精神・神経医療研究センター病院に8年間勤めました。この間1000名を超えるてんかんの方たちを直接診断・治療してきました。
その中で3点に気付きました。
1.てんかんは診断がなかなか容易でない病気であり、社会の理解もまだ十分でない。
2.けれど、てんかんをもつ方は適切に診断・治療すれば勉学・仕事・趣味などを達成できて潜在的な能力の高い方が多い。
3.それらを引き出すにはてんかん専門医が継続的かつ総合的に拝見して治療を進めていくことが大事である。
以前「試してガッテン」というテレビに出演したときに、全国から多くの問い合わせをいただき、
皆様のてんかんに関する知識希求の高さと専門診療のニーズを実感し、このたび思い切って新宿にてんかん専門のクリニックを開院しました。
都内のみならず埼玉県・千葉県・神奈川県からも通っていただきやすいようにと場所を選定しました。
当クリニックの特色は以下の通りです。
1.私は静岡では小児を、東京では成人を治療してきましたので15歳以上の方はすべての年齢の方を拝見できます。
2.これまでの病院経験を生かし、薬剤治療のみでなく、生活改善を主体とした治療や、てんかん専門の病院と連携した手術治療などのアドバイスも可能です。
3.学業・職業・結婚など人生の節目に早め早めのアドバイスをします。
4.女性が院長を務めるクリニックならではの、生活感覚に根差した治療を心掛けます。
5.志のあるスタッフに恵まれましたので、受診の際にはおいでいただいてよかったと思っていただけるように皆で学会等研鑽努力をしていきます。
6.私が会員である、日本てんかん学会や日本てんかん協会などてんかん関連専門機関との連携を行います。
てんかんと言われたが本当にそうか確認したい方、これまでてんかんとは言われてこなかったが本当はそうなのでは?と思われる方、発作をもっと少なくしたい方、てんかん治療と並行して気持ちを前向きに生活したい方、妊娠出産を考える方、薬剤の副作用を防ぎたい方など、重い・軽いにかかわらず一度受診をお考えになってみてください。
Penfield先生というカナダのてんかんの専門の医師が「the Torch(トーチ)」という本を書いています。
病気はすべての人におこり得るものでだれのせいでもありません。病気でない方は病気の方の前に、ともしびをかざしてともに歩きましょう。
このクリニックがてんかんの病気の方のTorchになることが私の願いです。